2020年03月10日

トリガーポイント注射について

トリガーポイント注射とは、軽度の刺激でも筋の緊張、痛みが生じるトリガーポイントに針を刺入し、薬剤を注入することで、痛みを軽減させる注射です。

トリガーポイント注射を施行するにあたっては
まずは触診をして患者さんが最も痛がる部位を探します。その部位の刺激により、痛みが再現して、身体がこわばったり、逃避反応が発生する場所がトリガーポイントです。その部位に注射をします。
圧痛点は痛みを訴える姿勢、座っているときに痛いならその姿勢をとってもらって圧痛点を探すこともあります。

トリガーポイント注射の鎮痛機序としては、トリガーポイントを不活化させること、筋緊張をやわらげ、血流を改善して、痛みの「悪循環」を絶つことにより鎮痛効果を発揮します。
エビデンスレベルは高くはありませんが、手技の危険性も少なく、少しでも痛みが和らげることができたらと思い治療を行っています。

他にも内服治療、物理療法、運動療法などと組み合わせることで、より効果が出ると考えています。

患者さんの選択基準としては
筋筋膜性疼痛が主流の痛みと考えれて、トリガーポイントの認められる患者さん
全身の炎症、局所の感染がない患者さん
薬物、全身状態などで出血傾向のない患者さん
トリガーポイント注射の施行に同意した患者さん
などになります。

適応疾患としては
筋筋膜性腰痛症、肩関節周囲炎、症候性神経痛、筋肉痛などになります。

当院では薬剤はネオビタカインを使用しています。
ネオビタカインは、トリガーポイント注射の薬剤として、日本で最も使用されています。有効成分として、局所麻酔薬(0.1%ジブカイン塩酸塩)、抗炎症薬(0.3%サリチル酸ナトリウム = NSAIDs)および0.2%臭化カルシウムを含有します。局所麻酔薬と抗炎症薬の両方の作用が期待できることに加え、サリチル酸ナトリウムと臭化カルシウムは、局所麻酔薬が効きにくい筋・筋膜痛の要素(酸感受性イオンチャネル ; ASICs)に対して効果を発揮し、鎮痛に寄与する可能性が示唆されています。

注意することは
トリガーポイント注射は週に1回程度までにします。習慣になることがあり、出血などで皮膚が固くなってしまうことがあります。また、あまり効果がない場合には痛みの原因が何かをもう一度考えて、治療法を見直す必要があります。
患者さんにも必要に応じてトリガーポイント注射を行うことを説明、ストレッチなど痛みのセルフコントロールを促すことも重要です。
posted by okabeiin at 10:09| 岡部医院