ツムラ10(小柴胡湯)とツムラ41(補中益気湯)の関係性はなかなか興味深い所で、補中益気湯は「医王湯」とも呼ばれ、江戸時代の漢方医の浅田宗伯いわく、本方を小柴胡湯の虚した状態に用いれば期待を裏切ることはないと話していたそうです。
補中益気湯の「中」は胃腸を指し、「益気」には「気」を増すという意味があります。胃腸の消化・吸収機能を整えて「気」を生み出し、病気に対する抵抗力を高める薬です。
私も補中益気湯を飲んでいます。
補中益気湯は比較的新しい薬で中国の古い漢方の本と言われる「傷寒論」には入ってません。
補中益気湯はキーワードとして「元気ない」「疲れやすい」「手足がだるい」などの訴えがある場合に処方します。
処方するときは1日1−2回でも効果がある漢方だと考えています。
よく考えてみると
元気がないというときに処方する薬があるのは面白いですよね。
西洋薬で元気が出る薬で安全に飲める薬というのは思いつきません。
ビタミン剤も普通に食事を摂取している人では必要ありません。
「元気ない」「疲れやすい」「手足がだるい」などの症状が漢方薬が得意とする症状です。
2023年11月14日
ツムラ41(補中益気湯)について
posted by okabeiin at 11:09| 漢方内科