高齢になると多くの病気を持っている方が多く、病名、症状だけを聞いて薬を処方していると飲んでいる薬は簡単に1日10錠以上になってしまいます。どうしても必要な薬以外は患者さんと良く話し合ってなるべく減らすようにしています。
外来の患者さんでは、何の薬を飲んでるか自分では良くわからないということだけはなくしたいと考えています。薬の作用は若い人と85歳以上の方では全く違います。風邪薬などでひどい副作用が出るケースもあります。また認知症の薬も人によっては副作用が強くでる、症状がひどくなる人もいます。
最近では糖尿病の薬でも週に一回の飲み薬、新しい注射の薬、骨粗しょう症でも半年に一回の注射、年に一回の点滴などいろいろな薬があります。こうした薬を使ってなるべく普段の飲み薬は減らすようにしています。
訪問診察の患者さんでは便秘や痛み、痒みの訴えなどにはすぐに診察、治療をすることにしています。そうすることで安心される患者さんが多いです。どうしてもなくならない訴えというものもありますが傾聴して、やれることをやりましょうと声をかけることにしています。症状はよくならないが納得をしていただけることが多いです。
また、スタッフの教育、指導も行っています。入居者の病気、薬の内容、認知機能の程度、性格などによって介護は変わると考えています。適切な医療、介護が入居者の安全、安心の生活をサポートすると考えています。
岡部医院院長(認知症サポート医 岡部誠之介)
2017年10月31日
病気ではなく人を診る医療(岡部医院 訪問診察)
posted by okabeiin at 09:38| 住宅型有料老人ホーム SARA(サラ)