高尿酸血症と肥満症、メタボリックシンドロームは関係性があります。血糖値が上がるとインスリンというホルモンが膵臓から分泌されます。インスリンは血糖値を下げる作用があり、糖分を脂肪として貯めるような働きもあります。マウスを使った実験でインスリンは尿酸の代謝、排泄にも関与して、尿酸値をあげるような働きが確認されたそうです。この辺が尿酸と肥満を結びつける何か関係があるのかもしれません。
また、30歳以上の男性の高尿酸血症(尿酸値>7.0mg/dl)の割合は約3割と報告されています。この数字は男性の肥満(BMI:25以上)の割合とほとんど同じです。
痛風、高尿酸血症について第一に食事、運動療法があり、次に薬物療法となります。しかしながら、多く医師はそれが中々難しいとおっしゃられていました。確かに難しいのですが懇切丁寧にその人のやれる範囲での食事、運動療法を説明して、実践してもらうのが大事だと私は考えます。
ちなみに高尿酸血症の人は激しい運動をすると無酸素運動になり、逆に尿酸値があがるので注意をしたほうがいいでしょう。運動療法としては毎日、日常生活で歩くことが大事でしょう。
岡部医院院長 岡部誠之介