今日はかかりつけ医研修会に参加してます。
毎年、日本医師会が開催しています。
高血圧、糖尿病、脂質異常症、認知症、禁煙指導、健康相談などについて研修を受けます。
高血圧の講義で気になるスライドがありました。
高血圧有病者は日本で4300万人と言われています。
そのうち
治療中・コントロール良
27% 1200万人
治療中・コントロール不良
29% 1250万人
未治療・高血圧と自分で分かっている(認知あり)
11% 450万人
未治療・高血圧と自分で分かっていない(認知なし)
33% 1400万人
という報告があります。
高血圧は、ほとんど無症状であるため、軽視されがちですが、脳心血管病発症の最大の危険因子です。
1850万人の方は未治療とされています。
健康診断や家庭での血圧測定の結果、上の血圧が140以上の方は医院受診を推奨します。
自分の診療のポリシーとしては
未治療・高血圧と自分で分かっていない
33% 1400万人
の人を少しでも高血圧として自覚してもらい、生活習慣の改善、治療につなげていきたいです。
高血圧には自覚症状がないため放置してしまうことが多く、その結果、心臓や血管への負担が大きくなって、動脈硬化が進んでしまいます。
動脈硬化によって様々な合併症が引き起こされます。主な合併症は、脳梗塞、心筋梗塞、腎不全など脳・心臓・腎臓に関わる重大な病気があります。
高血圧の合併症で脳梗塞、脳の循環障害(白質病変)、慢性腎臓病が進行するとそれを元に戻すことは現代の医療でも困難です。
高血圧でも心配ない、放置して良いと週刊誌等で発言されている方がごく稀にいますが、臨床を行っている医師の集まりで、そういった主張をしている人は皆無です。
岡部医院院長 岡部誠之介
2019年08月25日
高血圧有病者数 4300万人
posted by okabeiin at 14:48| 高血圧