血液検査データはその時点での血液検査データですので、過去と比較することなどによって、いろいろ分かることがあります。
データは数字なので、それをどう分析するかが重要です。
例えば、腎臓の機能はCr(クレアチニン)という値でおおまかに分かります。
私は腎臓が悪いと言う患者さんでも、Crが正常値でも低い方の場合はそこまで腎機能は悪くないと考えます。
Crが高い患者さんは腎機能が悪いと考えますが、患者さんは今まで一度も言われたことがないと言われることもあります。
また、血中のカリウム濃度も重要です。カリウム濃度が高くなると、不整脈、心臓が止まる事があります。
カリウム濃度が正常値の上の方、正常値より高い場合は、カリウム濃度を上げる薬は要注意、原則中止します。
カリウム濃度を上げる薬の飲んでいる患者さんは定期的に採血をした方が良いでしょう。
人の記憶は曖昧なもので、記憶よりも記録、血液検査データは後から数字が変わることはないので、自分の血液検査データは大切に保管しておきましょう。
岡部医院では血液検査データは過去と比較したものを印刷して患者さんに渡すようにしています。
採血検査、レントゲン検査、心電図検査はどこのクリニックでもすぐにできる検査です。
検査をして異常があるか、ないかを調べることが正しい診断、治療への道になります。
残念ながら
心臓の音だけ、肺の音だけで診断や治療ができるというのは遠い昔の迷信に近いです。
検査をあまりしない医療というのはあまり良い医療とは言えません。
現代の医療においては推奨されない行為です。
採血検査など数値に残る、後から比べることができる検査をすることを推奨します。
検査が正常であるという事は正常であったと分かることなので、とても意義深いです。
岡部医院院長 岡部誠之介
2024年01月09日
採血検査など検査についての私見
posted by okabeiin at 10:18| 岡部医院