2024年01月19日

心不全とNTproBNPについて

心不全とは心臓の機能が低下している状態を指します。

急に心機能が低下した場合(急性心不全)と普段から持続的に心機能が低下している場合(慢性心不全)の2つに大別できます。

心不全になる原因は心筋梗塞・不整脈・弁膜症など多くのものがあります。

主な症状は息切れ・身体のだるさ・食欲低下・呼吸困難感・むくみなどになります。

症状と身体所見に加えて、画像検査・血液検査・心電図検査・心臓エコー検査を用いて診断します。

岡部医院では採血で主にNTproBNPという採血をして、心不全の有無を調べています。

脱水症や利尿薬の影響で数値が高くなることがあります。 

NTproBNP検査とは、心臓から分泌されるホルモンの一種である“NTproBNP”の値を採血によって調べる検査です。

NTproBNPは、心臓機能が低下して心臓の負担が大きくなるほど(その重症度に応じて)血液中に多く分泌され、数値が高くなります。
そのため、NTproBNP検査は心不全の早期発見に役立つと考えられています。

現在までかなりの人数のNTproBNPの値を調べてきました。患者さんの腎機能、急性の炎症、慢性心房細動などのファクターによってこの値は上下するのですが、高い値が出ている場合には精密検査とNTproBNPの採血での経時的変化を追っていくことが重要だと考えています。

高血圧症で心臓に負担がかかっている症例でNTproBNPが上昇している症例があります。その場合には精密検査をしたほうが良いです。

また、心不全と言われたことがある人でもNTproBNPが正常範囲内の方などがいます。
その場合、現在は心不全状態ではないと言えます。

要はNTproBNPを調べれば心不全の有無を判断できるのに、調べもしないで医師が心不全かもなどと診断するのはいい加減な診断と言えます。

採血データは後から数字が変化することはありません、データは人間の記憶や感情に左右されない数値です。

採血データで自分の健康管理をすることを推奨します。採血データも継時的変化など印刷をして岡部医院では渡しています。自分の採血データは大切に保管しておきましょう。
岡部医院 岡部誠之介

ちなみに岡部誠之介のNTproBNPのデータは
2023 5/12は31
2022 8/5は26
でした。電子カルテの記録を調べれば3分以内にカルテ検索、採血結果で調べることができます。
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posted by okabeiin at 08:26| 岡部医院