2024年03月01日

西洋薬ではなかなか症状が改善しない、処方する薬がないときには漢方薬の出番です。

西洋薬ではなかなか症状が改善しない、処方する薬がないときには漢方薬の出番です。

日本の医師は大学で西洋の診断、治療法を学んだ上で、保険で漢方薬も使うことができます。
西洋医学と東洋医学のハイブリッド治療を行うことができます。
両方の良いところを使って患者さんの症状を改善して生活の質の向上ができたらいいと考えます。

ただし、漢方薬は西洋医学の補完的な治療法であるというのが私のスタンスです。
悪性腫瘍や精神疾患などについては漢方薬で改善する、治癒するというのはなかなか難しいです。

その治療中に
・食欲がない
六君子湯、補中益気湯などを試してみる
・寝つきが悪い
抑肝散、加味帰脾湯などを試してみる
・イライラする
抑肝散、柴胡桂枝湯などを試してみる

例としてですが、上記のような症状がある時に漢方を試してみるのも良いと考えます。
漢方薬を試してみながら、西洋医学の治療も同時に続けるというのが良い方法だと考えます。
西洋医学の治療を止めたいから漢方薬を試してみたいというのは、うまくいかない事が多いです。

漢方薬も副作用には注意が必要です。何か起これば中止するというスタンスで試してみる、2週間に1度は診察をして様子を見るということが大事です。

漢方薬は患者さんと相談をしながら、その人に合った薬を処方することができます。
例えば
最初は疲れやすいという症状の方がくると
ツムラ41 補中益気湯を処方しますが、それが合う人合わない人がでてきます。
どう合わないのか
・味が良くない、・胃がもたれる、・他の症状が気になってきた
などを聞いて、他の漢方に切り替えをします。
患者さんと医師との相談、物語で処方をしていきます。

岡部医院院長 岡部誠之介

https://reserva.be/agaokabe/reserve?mode=service_staff&search_evt_no=fdeJwzNTG1MDACAARWATk
posted by okabeiin at 08:38| 漢方内科

2024年02月29日

漢方薬って何?

漢方薬って何?

漢方薬は生薬(植物性・動物性・鉱物性などの天然物)を組み合わせたものです。

現代の漢方はエキス剤が主流で、大きな容器に水と生薬を入れて抽出、分離、濃縮して、乾燥をさせてエキス剤を作っている。インスタントコーヒーの様なものです。

生薬の中には
・竜骨:大型哺乳類の化石化した骨
・牡蛎:牡蛎の貝がら
というほんとに効果あるのかな、うさんくさいなというものもあります。

竜骨に関しては竜の骨と言いながら、大型哺乳類の骨という、ざっくりしたものになっています。
1800年前は竜の骨ですと言いながら処方していたのでしょうか。

しかしながら
ツムラ12(柴胡加竜骨牡蛎湯)は名前の通り竜骨と牡蛎が入った漢方です。
高血圧、不整脈、不眠、ストレスでイライラ、おどろきやすいなどの症状に処方することがあります。
現代のストレス社会には、処方がもっとされても良い薬です。
味も柴胡のシナモン風味で飲みやすい薬です。ストレスでイライラしそうなときに私も飲んでいます。

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posted by okabeiin at 17:09| 漢方内科

2023年11月18日

日本で漢方薬を保険診療で処方するのは、西洋医学を学んだ医師です。

日本で漢方薬を保険診療で処方するのは、西洋医学を学んだ医師です。

西洋医学と漢方医学、両方の視点から患者を診て、その人にあった薬を処方するという医療システムは、世界的にみても非常に珍しいことといえます。

基本的には西洋医学で治るものなら、漢方薬は必要ありません。
西洋医学で改善しないものを補完的に治療するのが漢方です。

西洋薬と漢方は併用しても基本的には大丈夫です。
→ケンカはしません。

漢方で少し症状がよくなるというのを狙って処方をしています。
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posted by okabeiin at 11:40| 漢方内科

2023年11月17日

実証と虚証について

漢方薬治療においては人間の体質についてを実証と虚証に分けて考えます。

体力や抵抗力が充実している人を「実証(じっしょう)」
体力がなく、弱々しい感じの人を「虚証(きょしょう)」と言います。

実証はおすもうさんタイプ
虚証は体力がない、弱弱しいタイプ

と考える事ができますが、きれいに二分されないこともあります。
中間証という間のこともあります。

西洋薬ではおすもうさんも高齢者も薬の種類も量も同じであることが多いです。
漢方だと実証用の漢方、虚証用の漢方と違う処方をします。

ドラえもんに出てくる主要な登場人物でいうとジャイアン以外はみんな虚証なのではないかという説もあります。
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posted by okabeiin at 10:17| 漢方内科

2023年11月16日

漢方のざっくりとした歴史

漢方の歴史は約1800年前の「傷寒論」と「金匱要略」で、中国で成立したものです。
葛根湯、五苓散はこの時代ありますが、補中益気湯はこの時代にはありません。

その後、中国から日本に、遣隋使、遣唐使ぐらい(西暦600年ぐらい)の時に日本に入ってきたとされています。

その後、日本で独自に発展をしましたが、江戸時代に西洋医学が日本に入ってきて、明治維新後に公的な医学教育から排除されてしまいました。

排除された後も漢方治療は行われていました。

その後に
1961年に現在の国民皆保険制度が実現
1976年に多数の漢方エキス製剤が薬価基準に収載されると漢方診療は急速に普及しました。
2001年に医学部カリキュラムに「和漢薬を概説できる」が掲載されました。

漢方薬にはたくさんの種類がありますが、主要な148処方には健康保険が適用されます。
これらは「医療用漢方製剤」といわれ、厚生労働省から認可をうけた医療用医薬品となります。
そのため、病院や医院でこれらの漢方薬を処方してもらうときは、原則1〜3割の患者負担ですみます(負担の割合は年齢や健康保険の種類によって異なります)。
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posted by okabeiin at 09:21| 漢方内科