2023年11月15日

漢方という名前は江戸時代についた名前です。

漢方という名前は江戸時代についた名前です。
その頃には中国由来の医学が日本で独自に発展していましたが、特に名前などはありませんでした。

日本は鎖国の時代でオランダから西洋医学が入ってきて、それを蘭方と呼んでいました。
蘭方と日本独自の医学を分けるために、日本独自の医学を漢方という名前がつけられました。

日本の漢方医学は日本独自のものといってよいでしょう。
また、日本では西洋医学を学んだ医師が漢方の処方ができます。
診断は西洋医学、症状の緩和に西洋医学が効果がないときに、漢方薬を使う事ができます。

西洋医学の歴史だけが日本医学の歴史ではないです。

岡部医院院長 岡部誠之介
posted by okabeiin at 17:38| 漢方内科

2023年11月14日

ツムラ41(補中益気湯)について

ツムラ10(小柴胡湯)とツムラ41(補中益気湯)の関係性はなかなか興味深い所で、補中益気湯は「医王湯」とも呼ばれ、江戸時代の漢方医の浅田宗伯いわく、本方を小柴胡湯の虚した状態に用いれば期待を裏切ることはないと話していたそうです。

補中益気湯の「中」は胃腸を指し、「益気」には「気」を増すという意味があります。胃腸の消化・吸収機能を整えて「気」を生み出し、病気に対する抵抗力を高める薬です。

私も補中益気湯を飲んでいます。

補中益気湯は比較的新しい薬で中国の古い漢方の本と言われる「傷寒論」には入ってません。

補中益気湯はキーワードとして「元気ない」「疲れやすい」「手足がだるい」などの訴えがある場合に処方します。
処方するときは1日1−2回でも効果がある漢方だと考えています。

よく考えてみると
元気がないというときに処方する薬があるのは面白いですよね。
西洋薬で元気が出る薬で安全に飲める薬というのは思いつきません。
ビタミン剤も普通に食事を摂取している人では必要ありません。

「元気ない」「疲れやすい」「手足がだるい」などの症状が漢方薬が得意とする症状です。
posted by okabeiin at 11:09| 漢方内科

2023年11月13日

漢方の補剤という治療法

漢方の補剤という治療法

漢方には補剤で補うという治療法があります。漢方らしい治療法の1つです。
補って元気をつけて治すというイメージです。

補剤の代表は参耆剤(ジンギザイ)と呼ばれるものです。
朝鮮人参の参
黄耆の耆
で参耆剤(ジンギザイ)です。

参耆剤(ジンギザイ)は栄養ドリンク、ユンケルみたいなものと思ってもらうと分かりやすいです。

ツムラ37(半夏白朮天麻湯)
ツムラ41(補中益気湯)
ツムラ137(加味帰脾湯)
などが個人的には好んで使う処方です。

ツムラ41(補中益気湯)は私も良く飲んでいます。
ユンケルのイメージで飲んでいます。

黄耆がなく人参だけの薬では
ツムラ43(六君子湯)などがあります。

ツムラ43(六君子湯)は補中益気湯の弟分のような存在で使いやすい漢方です。

ここで、岡部医院での2023年の漢方処方薬のベスト3を発表します
グラム数でのベスト3を統計を出しました。

1位 ツムラ43(六君子湯)
2位 ツムラ53(疎経活血湯)
3位 ツムラ17(五苓散)
という結果でした。

補中益気湯は処方している人数は多いと思うのですが、1日1回2.5gで処方しているので、ベスト3には入ってきてないのだと考えます。

六君子湯は長く人気、好んで飲んでいる方が多い印象です。

疎経活血湯は慢性的な身体の痛みに有効で、この漢方だけ処方を受けに来院される方もいます。

ベスト3についてはまた詳しく解説したいです。

岡部医院 岡部誠之介
posted by okabeiin at 10:53| 漢方内科

2019年08月05日

連日の猛暑 去年も7/25に同じ記事を投稿しました

連日、過去に経験したことのない猛暑が続いています。
熱中症や体調を崩している方が多い印象です。
体力の低下により、肺炎、転倒、胃腸炎、風邪なども起きています。

東洋医学では夏やせ、夏負け、暑気あたりといって、夏に体調を崩すものに対して、漢方で治療をしてきました。

急性の夏負けで嘔気、口が乾くような状態、軽い熱中症のような状態には五苓散を処方します。
夏負けで元気が出ないという場合には補中益気湯を処方します。
冷たいものを飲みすぎて胃腸の調子が悪い、食欲がないなどの症状には真武湯、六君子湯を処方します。

西洋医学では熱中症になった場合には点滴などを行うことはできますが、夏負け、夏バテに処方する薬はありません。そういう時には漢方薬が役に立つことがあります。

また、自身の経験からすると猛暑が終わって秋になると、体調を悪くする高齢者の方が多いです。
今年の夏、秋は十分に体調管理に気をつけましょう。

今まで大丈夫だったからというのは危険です。
一度の大丈夫じゃありませんでしたで命の危険に関わることがあります。

また、熱中症と思っていたら、肺炎、尿路感染症ということあります。
他にもスポーツドリンクの飲みすぎで急激な糖尿病の悪化なども起こります。

体調が悪い、何かおかしいというときは医院受診を推奨します。
岡部医院院長 岡部誠之介
posted by okabeiin at 18:34| 漢方内科

2018年11月20日

漢方薬の飲み方(犬山市 内科 漢方)

漢方薬は苦い、飲みにくいという印象があると思いますが実際に自分で飲んでみるとそれぞれ味が違うので飲みやすい、飲みにくいは個人によって差があります。食べ物の好き嫌いと同じです。

粉の薬が飲めないという方は錠剤の漢方を処方してみる、葛根湯、補中益気湯などのように〜湯とつくものはお湯に溶かして飲むなどが対処法として考えられます。

また、小児だとはちみつに混ぜて飲むと飲みやすくなると思います、ただし、はちみつは生もので一歳未満の赤ちゃんには与えてはいけません。注意をしてください。繰り返しになりますが、1歳未満の赤ちゃんにはちみつは与えないでください。

それでも漢方は苦手、飲めないという方はいますので、そういう方には漢方は処方せずに他の薬を使います。

生薬の里を訪問した時に、奈良県の国産天然はちみつを購入しました。横田養蜂場という所で作られているようです。この地域で作られたはちみつと漢方の組み合わせは何となく良さそうだと考えました。
岡部医院院長 岡部誠之介
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posted by okabeiin at 08:56| 漢方内科