2018年06月13日

生活習慣病重症化予防 重点事業の状況報告

先日、医師会で犬山市から重点事業の状況報告を受けました。

その中で特定健診受診率向上に向けたアンケートというものがありました。
男女1000人にアンケートを行い、回収率は21.8%でした。

特定健診未受診者へのアンケート内容をみると、未受診の理由としては
1位 生活習慣病で治療、または定期的な検査を受けているから 33.96%
2位 必要な時は、いつでも医療機関を受診できるから 26.42%
3位 体調が悪くないから 20.75%
という事でした。

予防医療の観点からみると
2,3位の理由は少し問題があると考えてしまいます。

生活習慣病の多くは症状はありません、ゆっくりと合併症が進行して
ある日、心筋梗塞、脳卒中の発症、気づいたら腎機能悪化、認知症という事があります。
とても恐ろしい病気です。

高血圧が原因で脳卒中、麻痺が起きてしまった場合、麻痺を治すことは、現在の医療では困難です。
腎臓の機能も腎臓の機能が低下してしまった場合に、改善する薬は現在はありません。
だからこそ、予防医療が重要です。100%予防できるのかという話になるとそれは無理です。ただ、健診受診をするだけで予防できる病気もあります。

別の調査ではH27年度に
特定健診の受診歴:無し
医療機関への受診歴:無し
という人の割合は犬山市だけで2000人、健診対象者の14.4%という調査があります。

毎年健診を受けることを推奨しますが、何年も健診を受けていない人は、毎年でなくても良いので一回は健診を受けることを推奨します。

また、その時は気になる事はなんでも相談ができて、健診後のケア、治療、精密検査等の紹介をしてくれるかかりつけ医での受診を推奨します。
岡部医院院長 岡部誠之介
posted by okabeiin at 11:01| 糖尿病

2018年06月02日

生活習慣病の診療について(高血圧、脂質異常症、糖尿病)

脳梗塞を30年前にやったことがあるけど後遺症等はなく、薬を以前飲んでいたが止めてしまったという患者さんが受診されました。

採血等を行うと糖尿病、脂質異常症があり、高血圧も合併していました。
動脈硬化が進行しているだろうと考えて、血液サラサラの薬を処方、高血圧、脂質異常症、糖尿病は内服治療していましたが、血圧が夏場になると低くなることがあったので血圧の薬は中止、家庭での血圧は120前後なので経過観察としていました。

動脈硬化を測定できる機器を試験導入しているので、測定をしてみるとABIが0.9以下で動脈閉塞が疑われるので、脂質異常症は薬を変更、コレステロールの値をもう少し下げる治療を提案しました。

総合的に診療をするというのは、何科というのはあまり関係なく、診察、採血、検査等から何を順番に治療していくか考えて、患者さんと相談して診療をしていくことです。

上記の患者さんが総合病院等を受診すると、脳外科、糖尿病内科、循環器内科など複数の科を受診することになり、この薬が本当に必要なのか、何がこの患者さんにとって問題なのかが、ぼやけてくることがあります。
岡部医院院長 岡部誠之介
posted by okabeiin at 09:42| 糖尿病

2018年06月01日

糖尿病のコントロールについて(犬山市 糖尿病 内科)

以前よりも糖尿病の指標であるHbA1cに対して、基準が緩くなってきているのが最近の流れです。米国内科学会(ACP)はいくつかの臨床研究の結果にから、以下のような声明を発表しています。

1 臨床医は2型糖尿病患者の血糖管理目標を個別化すべきである。個別化においては、以下の項目についての議論を基にすべきである。@薬物療法の利益と害、A患者の嗜好、B患者の全身状態や生命予後、C治療の負担、D療養にかかる費用

2 臨床医はほとんどの(薬物療法中の)2型糖尿病患者のHbA1cの管理目標を7%以上8%未満とすべきである。

3 臨床医はHbA1c 6.5%未満の2型糖尿病患者では薬物療法の減量を検討すべきである。

4 臨床医は生命予後が10年未満と思われる以下のような2型糖尿病患者については、治療による利益よりも害が上回るため、HbA1cの目標を設定することを避け、高血糖に関連する自覚症状が最小限になるように治療すべきである。@80歳以上の高齢者、A介護施設入所者、B慢性疾病の合併者(認知症、がん、末期腎不全、重症慢性閉塞性肺疾患、うっ血性心不全)

日本でも最近では、薬物療法中の高齢者糖尿病に対しては、HbA1cの管理目標に下限がある治療ガイドが発表されています。ポイントは個別に対応するということです。

薬が複数回飲めない人は、一日一回の薬にする
低血糖の心配がある人、低血糖の副作用の少ない薬にする

最近では週に一回の薬、注射などもあります。認知症、要介護状態の方は画一的に、HbA1c7.0未満を目指す必要はなく、無理のない治療を本人と相談して決めることが重要です。

正直いうと、85歳以上の高齢者に対して薬がどれぐらい効果があって、そのひとの健康寿命を延ばすのかというハッキリとした研究はありません。繰り返しになりますが、個別に対応することが重要です。個別に対応するという事は、総合的にその人を診療するという事です。

糖尿病の薬は新薬、合剤など新発売が続いています。製薬会社の営業も過熱している現状があります。過熱した営業、患者さんへの新薬、合剤等の過量投薬が患者さんにとって、マイナスになる可能性もあります。
岡部医院院長 岡部誠之介
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posted by okabeiin at 17:59| 糖尿病

2017年12月17日

糖尿病の勉強会(犬山市 内科 生活習慣病)

昨日は糖尿病の勉強会に参加してきました。途中で退席しなければならなかったのですが、面白い話を教えて頂きました。我々にとっては実際の診療でどうするかというのがとても参考になります。

糖尿病治療において血糖を下げる事が一番の目標ではなく、その患者さんが健康な生活、楽しい人生を過ごしてもらうことが最も大事であるというのは、当たり前の事ですが考えさせられます。病気を診療しているのではなく、患者さんを診療している事を忘れてはいけないですね。

また、高血圧は日本人の死因の原因の多くを占めるという統計があるそうです。高血圧に対しての診療指針を見直す必要がありそうです。特に若年者の高血圧、生活習慣病の診療をよく考える必要があります。
岡部医院院長 岡部誠之介
posted by okabeiin at 09:12| 糖尿病

2017年11月12日

穏やかな糖質制限(犬山市 糖尿病 ロカボ)

緩やかな糖質制限とは一食あたりの糖質量を20-40gに抑えた上で、糖質10g以下のデザートもプラスして1日の糖質量を70-130gにコントロールする食事療法の事です。低糖質を英訳するとローカーボハイドレートとなるので略してロカボと呼ばれる事もあります。デザートで糖質10g以下はなかなか発見できないので20gまではOKなど自分でルールを決めるといいでしょう、人によって食事は好き嫌い、合う合わないがありますので自分にあった食事療法をみつけるのがよいでしょう。
例えば、ローソンのプレミアムロールケーキは糖質が14gぐらいなので糖質がかなり少ない方です。これがチョコのロールケーキになると22gぐらい糖質があります。14gと22gの糖質の差はかなり大きいです。ちなみにおにぎり一つの糖質量は約40gです。こういうことを意識するだけで食生活は変わります。この積み重ねが肥満、糖尿病の改善に効果がある事は理論的かつ合理的であると考えます。
まずは自分の食生活、食習慣を見直してみましょう。
岡部医院院長 岡部誠之介
posted by okabeiin at 07:17| 糖尿病