2018年05月29日

認知症の行動および心理状態(有料老人ホーム 認知症ケア 犬山)

認知症の行動および心理状態についてわかりやすいスライドがあったので紹介します。物盗られ妄想はアルツハイマー型認知症の約3-4割の人にみられます。一番、身近な人に攻撃が向いてしまう事が多いです。

意欲の低下には注意が必要です。家族に気づかれにくく、閉じこもり気味になるからです。放置すると認知症の重症化、寝たきりに至ることがあります。

デイケア、デイサービスを利用する、意識して買い物、散歩に周りの人が誘うことが対応としては良いでしょう。
岡部医院院長 岡部誠之介(認知症サポート医)
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posted by okabeiin at 09:20| 認知症

2017年12月26日

認知症について(犬山市 内科 認知症)

認知症の進行を遅らせる、認知機能低下があっても安全、安心した生活を過ごすことは可能です。そのためには環境を整えるなどまわりがサポートをしっかりすることが重要です。65歳未満で認知症と診断されることもあります。この場合は若年性認知症という診断で65歳未満でも介護保険の申請を行うことができます。

先日も風邪症状で当院に初診で受診された方がいました。認知症の治療も受けているとのことでしたが、介護保険申請は行っていないという事を聞きました。その時に介護保険の申請、介護保険サービスの利用をお勧めしました。介護者の方が今まで65歳未満は介護保険は使えないと思っていたそうです。

主治医意見書の依頼も受けて、次の受診時に項目の調査を行い、その日のうちに主治医意見書の記入をしました。ここのでの主治医意見書の記入が遅れると介護保険の認定が通常よりも一か月程度遅れることもあります。介護保険認定審査会で最近、問題となっています。

以前に認知症相談の仕事を市役所でやっていた時に若年性認知症のサポート体制を整えることも大事であると提案したのですが、あまり状況は改善していないようです。

介護保険、認知症について相談できる主治医、ケアマネージャーがいない人、困っている人はいつでも医院に相談にきてください。できる範囲で対応させていただきます。
岡部医院 岡部誠之介(認知症サポート医)
posted by okabeiin at 08:20| 認知症

2017年08月19日

認知症でみられる症状を分けて考えてみる(犬山市 認知症 認知症サポート医)

認知症でみられる症状を二つに分けて考えてみると脳の神経細胞が壊れることで生じる中核症状とこの中核症状が原因で派生して生じる周辺症状に分けられます。周辺症状は精神症状と行動障害から成り立ちます。

また、周辺症状は幻覚、妄想、興奮、攻撃性などの元気な陽性症状と、自発性の低下、意欲の減退、感情の鈍麻などの陰性症状に分けられます。

目の前の患者さんが大きく分けてアルツハイマー病なのか、他の認知症の病気なのか、中核症状、周辺症状として何があって、介護をするときに何が問題となっているかを考えて処方を組み立てることは大事だと考えます。漫然と抗認知症薬を出しているだけでは問題は解決しないことが多いです。

最近の研究、報告によるとアルツハイマー病の認知症に伴う行動・心理症状(BPSD)で興奮、攻撃性にはメマンチンが有効、レビー小体病のBPSDにはコリンエステラーゼ阻害薬が有効という結果がメタ解析から報告されています。

また、BPSDで介護の問題となるものを幻覚、妄想と興奮、攻撃性に分けて考えて処方を考えることも大事です。沈静をさせることだけを目的にすると、食事が食べられなくなる、誤嚥性肺炎を引き起こすなどの問題が生じてきます。睡眠薬も不適切な投与で認知機能低下、転倒、骨折などのリスクをあるので十分に注意が必要です。
岡部医院院長 岡部誠之介(認知症サポート医)
posted by okabeiin at 10:18| 認知症

2017年08月15日

認知症患者のケア(犬山市 老人ホーム 認知症)

認知症が進行することによって施設に入所される方が多いです。認知症で一人暮らしの方などは薬なども十分に飲めていない、栄養状態も不良、糖尿病など生活習慣病のコントロールも不良、デイケア、デイサービスに通っていない人だと孤立してますます症状が進行、問題が複雑化することが多いです。夏場などでは家で熱中症、脱水症で動けなくなって救急搬送される方が多いです。

地域包括ケアなどがさかんにいわれていますが、現場の感覚とずれていると思います。もう一度、認知症患者のケアについて考える必要があると考えます。

早めに施設入居や介護サービスの見直しをすることで認知症の進行を遅らせる、糖尿病などもコントロールして合併症を防ぐことができるのではないでしょうか。住み慣れた地域で生活することも大事ですが現場で医療、介護を行っているとそれが全てに勝るとは思えません。 
岡部医院院長 岡部誠之介(認知症サポート医)
posted by okabeiin at 08:23| 認知症

2017年05月23日

認知症の画像検査(認知症 犬山市 内科)

認知症が疑われる患者さんあるいは認知症を心配し受診してきた患者さんには、原則として脳の検査を行います。慢性硬膜下血腫、脳出血、脳梗塞などの病気で認知機能低下が起きている場合があるからです。当院では病診連携により頭部CTは犬山駅西病院ですぐに施行してもらえることが多く、その日のうちに検査結果がわかります。頭部CTの診断も神経内科専門医と行っています。頭部CTだけでは診断がつかないケースなどでは犬山中央病院、江南厚生病院、小牧市民病院で頭部MRI検査、SPECT検査、ダットスキャンなどの追加の検査をしています。
岡部医院院長 岡部誠之介(認知症サポート医)
posted by okabeiin at 12:33| 認知症