2018年09月10日

施設でのターミナルケア(犬山市 老人ホーム ターミナルケア)

有料老人ホームSARAでは岡部医院による訪問診察を行っています。最後まで診療をさせていただく事も増えてきており、今までで1年以上訪問診療等を行って、最後まで診療をさせていただいたのが30件近くあります。

老衰や悪性腫瘍の進行期、経口摂取できなくなり、胃ろうなどの栄養投与はせずに、末梢の点滴を最後まで続けるといった診療もしています。
本人、家族と相談しながら、どういう診療をするかなども決めています。

悪性腫瘍の進行期では、悪性腫瘍を治そうというのは困難なので、悪性腫瘍がある事により、痛みがある、浮腫がある、食欲がないという状態を、最後まで元気に過ごそうといろいろ考えて加療をする事を大事にしています。

実際に、施設に入居して、家族も介護疲れ、自宅での療養から解放されて、治療に専念することがプラスになることもあります。治らない状態でも医療のfollow、治療は大事です。意味がない事はありません。

悪性腫瘍の進行期でも、悪性腫瘍そのものは治すことができなくても、症状の緩和や生活の質を上げることは可能です。
岡部医院院長 岡部誠之介
posted by okabeiin at 15:48| 住宅型有料老人ホーム SARA

CONUTスコアについて(犬山市 内科 栄養)

先週に勉強会でCONUT法(Controlling Nutritional Status)スコアという栄養評価法がある事を知りました。栄養については今まではアルブミン値だけをみて、高い、低いで栄養状態を考えていましたが、CONUT法ではアルブミン値だけではなく、末梢のリンパ球数、総コレステロール値をスコア化して栄養状態を評価しています。

CONUT値がすい臓がん、食道がん術後の予後因子として関係するという報告もされているようです。当院ではこれらの検査値はほとんどの場合で検査しているので、さっそく取り入れてみたいと思っています。

総コレステロール値は最近ではあまり測定されないのですが、他にもnonHDLコレステロール(総コレステロール−HDLコレステロール)を調べるときなどにも使います。

保険点数でコレステロール値は項目に制限があるのですが、当院では積極的に全てのコレステロール値を調べるようにしています。

ただ、あくまで血液検査だけの話なので、体重、食事内容、薬の有無などを考えて、総合的に判断する必要があります。

当院では有料老人ホームでの訪問診察を行っていますので、患者さんの栄養状態を評価することも大事な事です。栄養についてを勉強をする機会が少ないので少しづつ知識を得ていこうと思いました。
岡部医院院長 岡部誠之介
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posted by okabeiin at 09:14| 岡部医院

2018年09月08日

動脈硬化の予防について(動脈硬化外来 コレステロール 糖尿病 禁煙)

動脈硬化の予防にはコレステロールの管理、糖尿病の管理、血圧の管理、禁煙が重要です。
動脈硬化が進行をして、脳の血管が詰まると脳梗塞、心臓の血管が詰まると心筋梗塞になります。

動脈硬化の予防として、コレステロールの管理する時には薬を使うことが多いです。コレステロールの薬の中にもいろいろ種類があって、その人に合った薬、量を調節することが重要です。

よく、コレステロールの薬は一生飲まないといけないのですかと質問されます。食生活、運動習慣などを見直して、体重減少すると、コレステロールが下がり、薬を中止できることもあります。

当院で脳梗塞、心筋梗塞が起きてしまった時に、治療をすることは困難です。だからこそ、予防をすることに全力で取り組んでいきたいと考えています。私の考えとして、病気は先手必勝、予防をすることがとても重要であると考えています。

何も症状がないからと健康診断を受けない、高血圧、脂質異常症を放置している方がいます。動脈硬化は気づかないうちに進行して、最近では若年者でも脳梗塞、慢性腎臓病などになるケースが増えています。
脳梗塞で梗塞を起こしてしまった脳を治す、慢性腎臓病を治す薬は現在の医療ではありませんので、予防が最も重要です。
岡部医院院長 岡部 誠之介
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インターネット予約も受け付けています
https://reserva.be/agaokabe/reserve?mode=service_staff&search_evt_no=5deJwzNDIyMTMDAAQsATY
posted by okabeiin at 08:18| 岡部医院

2018年09月04日

実証と虚証(犬山市 漢方 内科)

漢方用語で「実証」と「虚証」というものがあります。

実証とはがっちりとして筋肉質、声が力強い、夏は暑がるがバテない、消化機能が強く、冷たいものも平気、お相撲さんのようなイメージです。ほとんどの漢方を問題なく飲める、麻黄の入っている漢方、葛根湯などを飲んでも平気というのが実証です。

虚証とはやせ形、水太りで皮下脂肪が多く、夏バテ、寒がり、消化機能が弱い、麻黄の入っている漢方を飲んで胃がムカムカするという人は虚証です。他にも地黄、石膏、当帰などでも胃がムカムカすることが多いです。

ただ、実際には麻黄が飲めそうで飲めない、飲めなそうで飲めることもあります。ちょっと飲める人は中間証と考えます。また、これらは症状や時期によっても変化していきます。

少しマニアックな話になりますが「○○の裏処方は△△」といわれることがあります。
本当はこれを飲ませたいが、それより虚証なのでこちらにしようという事です
小柴胡湯→補中益気湯
桂枝茯苓丸→当帰芍薬散
女神散→加味逍遥散
などがあります。

小柴胡湯と補中益気湯の関係性はなかなか興味深い所で、補中益気湯は「医王湯」とも呼ばれ、江戸時代の漢方医の浅田宗伯いわく、本方を小柴胡湯の虚した状態に用いれば期待を裏切ることはないと話していたそうです。

補中益気湯の「中」は胃腸を指し、「益気」には「気」を増すという意味があります。胃腸の消化・吸収機能を整えて「気」を生み出し、病気に対する抵抗力を高める薬です。

私は補中益気湯と五苓散を併用して飲むことが多いのですが、補中治湿湯と呼ばれます。胃腸・吸収機能を整えて水のバランスを整えるといった所でしょうか。
岡部医院院長 岡部誠之介
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posted by okabeiin at 09:20| 岡部医院

2018年09月03日

漢方薬の副作用(漢方薬 犬山市 内科)

医学がどんなに進歩していても治しにくい症状があります。命に関わるものではないけれどもじわじわと患者さんを苦しめる、そんな症状は漢方薬が得意とする分野です。基本的には西洋医学で治らない訴えや病気を対象として西洋医学を補う医療だと考えてもらうとわかりやすいと思います。漢方薬は健康保険を使って処方することができます。

漢方薬の副作用について詳しく説明したいと思います。漢方薬の副作用は漢方に含まれている生薬の作用によって起こることが多いです。例えば、こむら返りを治す漢方薬のツムラ68(芍薬甘草湯)は生薬の甘草が多く含まれているので朝昼夕と長期間飲んでいると低カリウム血症が起こります。さらに重症化すると心不全なども引き起こすので注意が必要です。他の甘草が含まれている漢方でも同じようなことが起こる可能性があります。

しかしながら、むくみや慢性心不全に西洋的な治療と、私ですとツムラ17(五苓散)やツムラ30(真武湯)を使うことがあります、これらは甘草が含まれていないので上記のような心配はありません。他にも風邪や肩こりの漢方であるツムラ1(葛根湯)には生薬の麻黄が含まれており、麻黄が合わない人には気持ち悪くなったり、動悸がしたりすることがあります。そういう人の風邪を漢方で治す時には、ツムラ10(柴胡桂枝湯)、ツムラ30(真武湯)などを使うと、麻黄が含まれていないので安心でしょう。

食事の好き嫌いも大事でシナモンが苦手な人は漢方の生薬である桂皮(桂枝)が合わないことが多いです。ですからシナモンが苦手の人は、上記のツムラ10(柴胡桂枝湯)は名前の通り桂枝が入っており、シナモンの匂いがするので飲めない人が多いです。
岡部医院院長 岡部誠之介
posted by okabeiin at 08:58| 岡部医院